著者:近藤 史恵
2008年の作品で、五年前位に文庫本を購入していたものを最近見つけて、夏休みの一冊にしました。
サクリファイス(犠牲、生贄)
タイトルと本の帯からはサスペンスを想定していましたが、ロードレースにおける人間模様、レース展開が描かれたストーリーが純粋に楽しめる作品でした。
サスペンス要素は、中盤から徐々に出て来て一気に盛り上がります。
ロードレースの知識はあまりなかったのですが、レースシーンは、その緊張感、スピード感があり、のめり込んでいきました。
個人的には、サスペンス部分よりはこちらで十分楽しめました。
ロードレースというのは、エースとアシストという役割に別れたチーム戦でありながら、個人戦の部分もある、かなり特殊なスポーツで、色々ドラマ性のあるスポーツなんだな。と感じ、ロードレースを一度、しっかりと見てみたい。と思わせてくれる小説でした。